2007年8月19日 マタイ10:5〜15「派遣に先立って」
詩編交読 第119章161節〜119偏176節(新改訳)
161 地位ある人々が理由もなく迫害しますがわたしの心が恐れるのはあなたの御言葉だけです。
162 仰せを受けて私は喜びます 多くの戦利品を得たかのように。
163 わたしは偽りを忌むべきこととしてぬ憎みあなたの律法を愛します。
164 日に七たび、わたしはあなたを賛美します。 あなたの正しい裁きゆえに。
165 あなたの律法を愛する人には豊かな平和がありつまずかせるものはありません。
166 主よ、わたしは御救いを仰いで待ちあなたの戒めを実行します。
167 わたしの魂はあなたの定めを守りそれをどこまでも愛します。
168 あなたの定めと命令を守っています。
わたしの道は全て御前にあるとおりです。
169 主よ、わたしの叫びが御前に届きますように
御言葉をあるがままに理解させてください。
170 わたしの嘆願が御前に達しますように。仰せのとおりに私を助け出してください。
171 わたしの唇から賛美が溢れるでしょう。
あなたが掟を教えてくださいますから。
172 わたしの舌はあなたの仰せを歌うでしょう。
あなたの戒めはことごとく正しいのですから。
173 あなたの御手はわたしの助けとなるでしょう。
あなたの命令を選び取ったのですから。
174 主よ、御救いをわたしは望みます。
あなたの律法はわたしの楽しみです。
175 わたしの魂が命を得てあなたを賛美しますように。
あなたの裁きがわたしを助けますように。
176 わたしが子羊のように失われ、迷うときどうかあなたの僕を探してください。
あなたの戒めを私は決して忘れません。
聖書朗読 マタイによる福音書 第10章5節〜15(新改訳)
5 イエスはこの十二人を派遣するにあたり、次のように命じられた。「異邦人の道に行ってはならない。また、サマリア人の町に入ってはならない。
6 むしろ、イスラエルの家の失われた羊のところへ行きなさい。
7 行って、「天の国は近づいた」と述べ伝えなさい。
8 病人を癒し、死者を生き返らせ、思い皮膚病を患っている人を清くし、悪霊を追い払いなさい。ただで受けたのだから、ただで与えなさい。
9 帯の中に金貨も銀貨も銅貨も入れて行ってはならない。
10 旅には袋も二枚の下着も、履物も杖も持って行ってはならない。働く者が食べ物を受け取るのは当然である。
11 町や村に入ったら、そこで、ふさわしい人はだれかをよく調べ、旅立つときまで、その人のもとにとどまりなさい。
12 その家に入ったら、「平和があるように」と挨拶しなさい。
13 家の人々がそれを受けるにふさわしければ、あなた方の願う平和は彼らに与えられる。
14 もし、ふさわしくなければ、その平和はあなたがたに帰ってくる。あなたがたを迎え入れもせず、あなたがたの言葉に耳を傾けようともしない者がいたら、その家や町を出て行くとき、足の埃を払い落としなさい。
15 はっきり言っておく。裁きの日には、この町よりもソドムやゴモラの地の方が軽い罰で済む。」
 イエス様は9:36で人々が「羊飼いのいない羊のように弱り果て倒れている」のをかわいそうに思われ、自分一人だけでは対応できないので、12人の弟子たちを呼んで、使徒として派遣し、これらの群衆を救うように命じられました。
 今の世の中も霊的に飢え渇いている方が大変多くいます。その証拠にスピリチュアルというものがもてはやされ、それに関した本が何百万冊も売れ、江原啓之という人がテレビによく出演し用いられています。しかしこれらのものは神からのものではなくもちろん聖書的ではありません。

 派遣にあたって、神の救いは何よりもイスラエルに対して与えられるものであるから、異邦人の道や、サマリヤの町に行かずにイスラエルの滅びた羊のところへ行きなさい、と命じられました。後に神はイスラエルのかたくなな心に愛想をつかされ、異邦人の救いに力を注がれますが、最後にはイスラエルのすべての民が救われることを望んでおられるのです。

 イエスは弟子たちにご自身の権威を与え、「病人を治し、・・・悪霊を追い出す」ように命じられました。(10:8)この権威はイエスから「ただで受けた」のだから、その恵みをただで分け与えることが必要です。福音の恵みは常に無代化で与えられるべきものです。
 奇跡的救いが肉体的にも物理的にも起こることを期待しますが、そのことが必ずしも起こらなくとも霊的に起こることを求めましょう。霊的に起これば、肉体的な困難を克服できます。肉体的に癒されても霊的に救われなければ幸せにはなれないからです。

 イエスは弟子たちに、派遣にあたって、金銭や着替えの下着や靴、「胴巻きに、金貨や銀貨を」「旅行用の袋(カバン、スーツケース)杖」など旅行に必要なものを持っていくなと命じられています。必要な者は人々を通して神が与えてくださると信じ、すなわち神を信頼して捨て身で行けと言うわけです。物質や財産に対する執着心を捨て去ることによって心が軽くなります。福音を伝えるためには、あらゆるものから開放され、身軽になって神のために自由に行動できるようになることが必要なことです。
河野明)

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